氷室京介の歌声の変化について
目次
氷室京介の歌声について
氷室京介の歌声は、ある時点をさかいに、変化しています。
そのことをネットで検索しても、「かわっていない」とばかりあるので、ちょっと冷静に分析したいとおもいます。
Yahoo JAPANの知恵袋などでは、心情的になって、「氷室京介の歌声は、ずっとかわっていないし、いまもむかしも、ステキな歌声だ!」というような回答があるのですが、気もちはわかりますが、氷室京介の歌声は変化していっています。
ざっくりとかくので、異論があれば、コメントください!かたりあいたいです☆
①BOOWY時代
正確にはBOΦWYですが、変換がわずらわしいので、以降はBOOWYと表記します。
一番エネルギッシュで、わかわかしい歌声の時代です。ONLY YOUなどは西城秀樹っぽいというのは有名な話ですが、それくらいちからづよい歌声です。
いちいち寸評するまでもないほど、かっこいい歌声です。氷室京介の歌声といえば、おおくのひとは、BOOWYの時期をイメージするのではないでしょうか?
②ソロ時代前半(KISS MEなどの頃)
大ヒット曲のKISS MEも収録されているアルバム『Memories Of Blue』が、ソロ氷室京介の歌声の第一期の完成形だとおもいます。
氷室自身が、「BOOWYをこえるために制作したアルバム」だといっていますが、その意識が歌声に関してもあらわれているようにおもいます。
BOOWYのころのシャープさが声から、とれていて、まるくて、やさしくて、そして、色つやのある歌声へと変化しています。
KYOSUKE HIMURO -KISS ME-
③ソロ前半おわり〜ソロ中期に、はいるまで(Shake The Fake〜Missing Pieceのころ)
大ヒットした『Memories Of Blue』をうけ、脱BOOWYをはたした氷室京介は、おそらく自身のつぎの方向性にまよっていたようにおもいます。
アルバム『Shake The Fake』では、すこしですがBOOWYのような、あらあらしい歌声をみせていますが、しかし、脱BOOWY的な歌声もちらついていて、正直にいうと、安定した歌声ではないようにおもいます。
このアルバムをうけたツアー後、氷室京介はしばらくライブ活動をしていません。次作『Missing Piece』をリリースしたあとも、ライブをしていませんから、ここからも、歌声について、葛藤があったことを感じることができます。
アルバム『Missing Piece』では、あらあらしさがなくなり、非常におさえのきいた、おとなの歌声を披露しています。
KYOSUKE HIMURO -STAY-
④ソロ中期(IDEA〜IN THE MOOD)
自分自身で「究極の氷室京介」と形容したアルバム『IDEA』が完成します。
このアルバムをさかいに、氷室京介の歌声は劇的に変化しています。
①〜③までの歌声が「BOOWY型」とするなら、④以降の歌声は「IDEA型」といえます。
これ以降の氷室京介の歌声は、このIDEA型が基本になります。
2004年には、ライブで、IDEA型の歌声でBOOWYの歌をうたっています。ちがいが、とてもわかりやすいので、ご覧ください。
KYOSUKE HIMURO -B.BLUE-(2004 at Tokyo Dome)
ちなみにライブCDもでています。絶版だとおもうので、おはやめにどうぞ。
21ST CENTURY BOOWYS VS HIMURO / AN ATTEMPT TO DISCOVER NEW TRUTHS
- アーティスト:氷室京介
- 発売日: 2004/12/24
- メディア: CD
⑤ソロ後期('B'ORDERLESS〜活動休止まで)
歌声の基本にはIDEA型がありますが、年齢をかさねるにつれ、身体的変化がともなってきたのでしょうか、声にハリとツヤが、すこしなくなります。
しかし、それで魅力が減少したのかというとほうではありません。
アルバム『'B'ORDERLESS』では、円熟した表現力で、ふたたび「あらあらしさ」をみせてくれます。
- アーティスト:氷室京介
- 発売日: 2010/09/08
- メディア: CD
ここで、ようやく、BOOWY型とIDEA型の歌声が統合されたかのような、かがやきが歌声にあらわれます。
『'B'ORDERLESS』に収録されているドッペルゲンガーなどは、BOOWY型でも、IDEA型でも、うたいこなすことはできないとおもいます。
最後に(氷室京介へのぼくの気もちをすこし)
『'B'ORDERLESS』のあと、もう一作くらい、オリジナルアルバムをききたかったというのが、ファンとしての率直な気もちではないでしょうか。
いまの円熟した歌声で、表現する氷室京介の世界を、アルバムというかたちで、もう一度みたいです。
Last Gigsで、「60歳になったら、『還暦』というアルバムをだす。」という冗談をいったあと、「アルバムをだすことは本当にかんがえていて、じっくりと制作します。」といっていました。
氷室京介の還暦は、来年です。期待していますが、氷室さんのことだから、「オレのことなんで」と、またすかされそうですが(^_^;)
ところで、最近、Bang The BeatがCMに起用されました。これはもしや、レコード会社のプロモーションのスタートでは?などと、悪あがき的な期待がよぎりました。
あたらしい氷室京介の歌声をきけることをねがって、このブログをおわります!