退職してヨーロッパへゆく後輩。うつくしく、そして、たくましい精神に、こころをうたれた。

職場の他部署の後輩がヨーロッパへゆく。

ワーキングホリデーを利用した留学だという。

この春で、退職して、つぎの仕事につくまでに、やりのこすことのないように、やりたいことをやるのだそうだ。

5歳も、6歳もはなれた女性なのだが、かっこいい。尊敬している。

あまりいいたくないが、わかいひとをよいようにつかいつぶす職場なので、彼女はここから、はなれて賢明だとおもう。

とはいうが、この退職は、みずからの意志ではなく、事務局が契約更新しなかっただけなのだ。いう必要はないが、契約職員なので、2年で、うちきりなのだ。

こんなやりかたをしていて、若手がそだたないなどと、事務局はなげいているのだから、バカだとしかいえない。

ヨーロッパへ旅だつ彼女の、最後のあいさつにきたときのことばが印象的だった。

「つぎの仕事をするときは、今回みたいに、すぐにあきらめなければならないようになるのはいやなので、そのまえに、やりたいことをやりきってから、一生懸命はたらける場所をさがします。」

たぶんこのかたは、たくましくいきていくだろうとおもう。

そして、そのうち、すごく自分にあった仕事がみつかるだろう。

意識のまえむきさにふれて、ぼくはハッとして、こころがあらわれるような気もちになった。

なんとうつくしい精神をもったひとだろう。