模倣することで上達していく。そして、そのさきに個性がひろがっていく。

上達のコツは、模倣することだ。

あたりまえのことだけど、あらためて認識した。

まなぶことは、「まねる」ことだ。むかしから、いいふるされているが、本質的なことは、かがやきをうしなわない。
個性のことばかりかんがえていたので、まねることの意味をわすれてしまっていた。

模倣するときに、はずかしいとおもうといけない。はじらった瞬間、模倣することができなくなる。

はじめはだれだって、下手くそなのだ。それをはじることはない。そして、まねをしていることも、はじることはない。

たとえば、ぼくのこの文章なんて、カミュの翻訳小説の感じをまねしている。
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だけど、まねをしてはいるが、自分のことばで、それをかいている。ここにこそ、おおきな意義があるのだ。

本をよんでわかったことと、実際に自分のちからでかいてみて、わかったこととでは、質的にちがうのだ。

カミュ的世界を模倣して、自分のことばで表現できるとき、そこにはすでに、模倣をこえた「自分の世界」がひろがりはじめているのだ。