荒木"REM"正彦のhideとの自伝の書評2。hideは、ぼくにとってのロールモデル。
『Pink cloudy sky―俺とhideの横須賀ロック・ストーリー!』(荒木"REM"正彦著)の書評のつづき。
Pink cloudy sky―俺とHideの横須賀ロック・ストーリー! (バウハウスムック)
- 作者: 荒木 REM 正彦
- 出版社/メーカー: メディア・クライス
- 発売日: 1999/12
- メディア: ムック
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hideとぼく自身についてのことをかきたい。
ぼくはhideのことをけっこうよく理解しているとおもっている。言語化しきれないもどかしさがあるけれど、感覚的には、であったこともない、単なる他人であるhideのことを自分のことのように理解している感じがある。
荒木"REM"正彦は歯科医としてhideの治療をしていたようで、主治医としてhideの口腔の診断を、著書の最後におこなっている。正式なものではないことをことわって、診断レポートをのこしてくれている。
そのhideの口腔の診断には、つぎのようなことがかかれている。
・「歯の咬耗」がみられること。
・「ひどい肩こりの症状あり、そして、むかしから歯をくいしばることがよくあり、顎の筋肉がつかれる」という患者(hide)からの症状の説明。
・「歯の問題が、肩がこる原因のひとつなのだとしたら、歯を元のかたちになおしてほしい」という患者(hide)の希望
そして、本書では、これらをまとめて、「顎関節症」の可能性にふれている。
hideがかかえていた顎関節等に関する症状は、ぼくが14歳のころから、なやまされつづけてきたものと、まったくおなじなのだ。
ぼくはここに、hideとぼくとのあいだに、「身体的症状への心理的過敏さ」という類似点をみいだす。この類似点が、ぼくがhideのことを自分のことのように、あるいはそれ以上に、よくわかる理由のひとつなのだとおもう。
「身体的症状への心理的過敏さ」について、もうひとつ例をあげると、hideは少年時代から肥満体であることに非常なコンプレックスがあった。ぼくにも、からだが華奢であることへの、つよいコンプレックスがあった。
hideのことをしればしるほどに、hideとの類似していることのおおさに気づく。そして、それはhideのことの理解にとどまらず、自分のことについての理解へとすすんでいくことに、あるとき気がついた。
ぼくにとっては、hideという人間がひとつのロールモデルなのだ。おそらく、ぼくという人間は、hideという人間とおなじタイプの人間なのだ。感じかた、かんがえかたのところで、「これは自分のことだ」と腹の底からおもって、行動にうつせるくらいの、そういう"おもさ"のある類似点がおおくある。そして、ここには、hideのもつ稀有な創造性さえも類似していてほしいという願望もふくまれている。
このようにかんがえると、なぜぼくが2018年5月2日に、hideに突然のように、とりつかれたのかがわかる気がするのだ。この日、ぼくはhideというロールモデルを選択していたのだ。
この選択はまちがっていなかったとおもえるのは、hideと自分とを対比させることで、自分のことがよくわかってきたからだ。そして、これまで、どのようにいきてきたのかも、今後どのようにいきていけばよいのかも、ようやく、だいたいわかってきた。
いろいろかきたいことがあるけれど、まとめることができなくなってきたので、このあたりで、今日はおわっておこう。