お酒をのんだら、吐くな。吐くなら、のむな。

地下鉄の便所で駅員さんにいわれた。

「もう営業時間おわるんで」

ながながと、おしっこしていたぼくは、ちょっとはずかしさをおぼえた。

なんでい!よっぱらってはいないぞ!なんで、気をつかったように、ひかえめに、そんなことをいうんだよ!

耳元では、BOOWY時代の氷室京介の声がはずんでいる。

それにしても、こんなところで、地下鉄民営化を実感するとは。

駅員さんから、「営業時間」なんていわれるなんて。

妙に、サバサバしていたな。それが、半官半民か?

ぼくのおしっこより、車内のゲロをはやく掃除したらどうだろう。ぼくがのった終電は、ゲロがまきちらされていたぞ。

お酒をのんで、泥酔するのはいいが、ゲロをはくなんてやつは最低だ!ゲロは、自分のベッドで、はきやがれ!掃除をするひとの身になろう。

「のんでも、はくな。はくなら、のむな」だ。