肯定することが否定になり、否定することが肯定になったり、ならなかったり。

「あなたは、とてもがんばっているんだね。」

って、いわれたから、

「そんなことないよ。」

って、いってから、

「キミのここも、おんなじくらい、すごいとおもうよ。」

と、ボクはいった。

そうすると、

「わたしのは、そんなことないよ。」

と、キミはいうものだから、

「いやいや、すごいよ。」

って、いってから、すぐに、ハッとして、気がついた。

「そっか、そっか。やっぱりすごいとは、おもうけれど、キミのその『そんなことないよ』っておもう気もちも、尊重しなければいけないなって、おもったから、もう、やめておくね。」

といって、ボクはキミをだきしめた。