出会い。不思議な関係。出会いはきっかけ。

ただ酒がのめた。

といってしまっては、身も蓋もない。
が、これは事実である!(。-`へ´-。)エッヘン。

いきつけの串かつ屋さんで、22時まえころから、お酒をのんでいたところに、"いきつけのラーメン屋さん"のマスターが、はいってきた。かれが、ごちそうしてくれたのである。

なんで、かれは串かつ屋さんに、はいってきたのか。それは、串かつ屋さんのまえをとおってみたら、ぼくの姿がみえたからである。

「仕事おわりで、なにかご飯をたべようとおもって、店をさがしていて、一回いってみたい串かつ屋やったから、のぞいてみたんやけど、ひとりでは、いきにくいなーとおもっていたら、アレ?あのメガネのお兄ちゃんちゃうん?とおもって、はいってみたら、やっぱりキミやってん。」

カウンターで、となり同士になり、串かつをたべ、酒をのみながら、アレコレとしゃべっているなか、このとおり、こたえあわせをしてくれた。

なんともいえず、うれしかった。
ぼくという人間が、だれかにとっての、なにかのきっかけになっていたのである。

計5,000円をラーメン屋さんのマスターが、しはらった。そのうち2,500円ほど、ごちそうしてくれたことになるのだが、これは、つまり、ぼくがつくったきっかけの価値なのだと、そのようにうけとっておこうとおもう。

最後は、ラーメン屋さんのマスターが、握手をもとめてきたので、しっかりと、にぎりかえした。そのとき、ぼくは名を名のりたい気になり、その気もちをはなした。しかし、かれは、名もなきラーメン屋さんのマスターと名もなきひとりの客が、今後も、たがいに「ラーメン屋さんのマスター」、「あのメガネのお兄ちゃん」というあいだがらでいて、10年後にも、そのままでいても、ええやんかということばをかえしてきた。
粋なことをいうとおもった。
名のらずにいるべきだろうとおもった。

今日は、自分の主体性が、まちのなかで息をしていることが感じられた。

ラーメン屋さんにおいては、その店の主人に対して、名もなきひとりの客であるぼくが、串かつ屋さんでは、その主人と同席し、ともに客となり、ともに酒をくらうという、えがたき経験をすることができた。
主人と客人とのあいだにある壁をとびこえることができたのである。

いやいや、そんな分別くさいことをいわずとも、すばらしき出会いである。

明日は、ラーメンをたべにいこう。