【新聞をよむ②】7月8日朝日新聞朝刊。大企業ですすんでいくテレワークが、遅々として、すすまない中小事業所のこととか、イージス・アショアとか、文化人類学者のこととか。

はりきりすぎて、三日坊主で、おわりそうだ(・・;)


朝日新聞7/8朝刊】

○今日もまた、大企業のテレワーク特集がある。「テレワーク 走りながら工夫」と、見出し。在宅では、実験機器が使用できないため、あたらしい実験ができない分、過去のデータを分析したり、オンライン会議によって議題をしぼって、議論できるようになり、会議時間が半分になったり、いろいろ企業は工夫しているようだ。その結果、業務がスリム化したり、成果もでてきているという。わが身のことをふりかえると、…、うーむ。出社率はすでに100%だ。業務のスリム化とも、ほどとおい。なにかに対する忖度のようなものが、仕事の半分くらいに、みえかくれするような。業務の合理化、効率化、要不要の整理、そして、成果をあげる。そんな工夫が、業務のなかに位置づけられていないから、ああ、つまらない。つまらないが、工夫そのものは、たのしいので、先輩と二人で、コツコツ業務の合理化とデータの蓄積と整理をやっている。


新興国では、コロナ禍が、日本とはくらべものにならないほど、ひどい状態みたいだ。ブラジルでは、新型コロナによる死者が6万5000人をこえたという。この数字は、治安が悪化した2017年の殺人事件の被害者数と、ほぼおなじという。さいわいにも、日本では、これほどひどくはないので、いきてるだけで、丸もうけの精神で、ケセラセラとわらって、いきていこうとおもう。日本にいきていて、悲惨とか、不遇などということばをつかうことは、表現として妥当性をかいている気がしてくる。


○陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備断念をうけ、衆院安全保障委員会が、今日ひらかれるらしい。(実際に、今日、ひらかれたのか?)敵基地攻撃能力の保有について歴代内閣は憲法上、ゆるされるとしてきたという。1956年に鳩山一郎内閣は「他に手段がない場合にかぎり、法的には自衛の範囲」と説明したことが、政府見解として定着しているという。このながれで、政府は、「敵が武力攻撃に着手していれば、敵基地攻撃はできる」とのかんがえをしめしたが、この「着手」の定義が、なかなかむずかしいみたいだ。この定義について、2003年に石破茂防衛庁長官が、「東京を火の海にするぞといって、ミサイルを屹立させ、燃料を注入しはじめ、不可逆的になった場合は一種の着手だ」と説明したという。

物騒な話だ。要約しようとおもったが、やめる。


○「ウポポイ」って、なんでしょう。アイヌ語で、「みんなで、うたう」という意味だ。北海道には、民族共生象徴空間という、日本ではじめて先住民族としてのアイヌをテーマにした国立施設があるが、ウポポイはその愛称でもあるという。


○北海道には、もうひとつアイヌをテーマにした国立施設がある。国立アイヌ民族博物館だ。ふつう、博物館には国宝といわれるようなものが展示されるが、この博物館には、展示品に国宝や重要文化財はひとつもない。これは、「かつての国立博物館は『これが国家の宝物である。皆学びなさい』との姿勢でした。国家が文化財を誇示し、国民を啓蒙する役割を担った。一種の権力装置です」ということへの批判精神によって、つらぬかれているためだ。そして、また、「先住民族が『展示される』だけではなく、自ら『展示する』側になる。両者が一体化することで、博物館が展示だけでなくアイヌ文化の復興に役立てる」という基本姿勢がある。この博物館の初代館長が文化人類学者の佐々木史郎さんだ。梅棹忠夫さんたちがつくった、みんぱく(国立民族学博物館)の精神が、ひろく、うけつがれているんだなあとおもうと、うれしくて、たのしい気分になる。ぼくは、このような精神が、すきなのだ。文化人類学者は、やっぱりかっこええよなあ!