さてさて、コブクロの「あの太陽が、この世界を照らし続けるように。」を、喉をつぶさずに、熱唱することができるようになったのですが、それはいかにしてなったのでしょうか。
この本を教科書のようにして、いつのまにか、自分の歌声を手にいれたのです。
- 作者: 竹内敏晴
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1988/01/01
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この変化を説明するには、まずは、ぼくの自分の声に対する、むきあいかたから、はなさないといけません。なぜなら、自分の声を手にいれるためには、以下のことに気づく必要があるからです。
ぼくはむかしから、自分に自信がありません。特に、声に関することに、けっこうなコンプレックスがあります。
小学生の頃、英語教室にかよっていました。その教室では、英語をよみあげたのを録音するという宿題があり、次回に発音をチェックするという学習スタイルがありました。
ぼくははじめてそれをやったとき、録音機からなりひびく自分の声に、すごくショックをうけました。コンプレックスなので、文字どおり複雑なのですが、簡単にいうと、自分の声がすきになれないということを、このときわかりました。
そんなこんなで、ひとまえで、自分の声をだすのが、すごく苦手な少年だったのです。
いいだしたら、きりがないです。
ひとまえにたつと、頭がまっしろになって、ことばをうしなったり、学校で授業中にとなりの席のひととしゃべっていて、先生から「おい、そこ」といわれて、注目された瞬間、あっというまに、声がでなくなったりしました。
このように、自分の声にコンプレックスがあったものだから、その裏がえしとして、声にとても興味があります。
だから、うたうことがすきだったりしたのだとおもいます。
それで、うたいかたですが、モノマネして、うたうのです。
コブクロだったら、黒田俊介と小渕健太郎のパートをそのまま、うたいわけようとして、うたっていました。自分の声がきらいだから、自分の声をコブクロにちかづけようと努力したのです。
しかし、素人なので、発声の基礎も、なにからなにまで、できていませんので、うまくいきません。しかも、自分の声から、現実逃避しているわけですので、客観的に、モノマネの声を分析することもできるわけありません。
ぼくは、ずっと、自分のほんとうの声にふりむかずに、「自分の幻想のなかの、自分の声」ばかり、みていたのです。
なので、大学生になっても、自分の歌声は、コブクロにちかいだなんて、バカなことをおもいこんでいました。余談ですが、大学生になってからは、氷室京介のマネもはじめています。
こんな感じの不器用な人間が、竹内敏晴の本をよんで、実践して、自分の声を多少なりとも、手にいれることができたのです。
まとまらないので、また次回。